最近の音楽状況について



■デヴィッド・T・ウォーカー
「特別に変わった状況ではない。ぼくが活動を始めた50年代からあった道の、ちょっとした延長線上にあるだけだ。レコーディングの技術にせよ、ミュージシャンの技術にせよ、日々向上しているわけだから、常に止まることなく動いているということになる。ただ、それがどこにむかっているのかわからないけどね。でも、少なくともぼくは、その動きに遅れないように、必ずその動きの中にいるようにしたい。それには、ぼくの場合、ギターを弾く際にタッチを良いものにしていこうと改善していくしかないんだ。そのタッチとは、ギターを演奏する時の指の感覚とか、そういうことではなく、経験するということ、つまり、美和との出会いであるとか、精神的なものに関わるものなんだけどね」

■チャック・レイニー
「結局、こういう仕事は、人と人とのつながりなんだと思う。美和の場合も、彼女くらいエネルギッシュで、個性あふれるシンガーは、これまでにも仕事で経験しなかったわけではない。だけど、何かが違う。それは、逆に彼女以外の人たちの場合も同じで、それぞれに違った経験という形でぼくに何かをもたらしてくれた。をこにある価値は、もしかすると同じひとつのものかもしれないけれど、その時々でしか経験できないものだから、すべて別々のものなんだ。ただ、数多いベーシストの中でぼくが選ばれて、その場にいるということ、それがぼくには1番大切なことなんだ」