「4月の雨」



いつかは、「誕生日の歌」と「雨の歌」をやりたいと思っていて、“自分がステージで何の音もなく歌ってるところ”をイメージしたら、すぅっと降りてきたそうです。

「“別れた恋人に”ってことに限定しなくても、たとえば天国にいっちゃってもう会えない人とか、遠い存在の人への気持ちとしてもこういうのってあるしね」と、インタビューの中でニハが話していました。
当時のインタビュー記事を読むと、悲しい系の曲については、ニハの担当だったみたいです。

先日、札幌の友達から、池田町を訪れた時のことが書いてあるメールをもらいました。
4月の末、帯広の峠には、まだ雪が残っていて、寒くて静かで、空も淡い青で、遠くて、この曲の雰囲気そのものだったそうです。
峠の上は雲に入ってしまっていて、下の方は晴れているのに、上の方はうっすらと全体に霧がかかっていて、少し怖い感じがしたそうです。
風景を見ていたら、この曲が頭の中で流れてきて、絶対ここだ!って思ったそうです。

このメールを読んだ時、私の頭の中にも、この曲の情景が浮かんでくるようでした。すごく素敵な文章だったので、今も大切に保存してあります。
北海道には、きっと、美和ちゃんの詩の世界と共通する景色がいっぱいあるんだろうなって、いつも想像しています。

あと、ちなみに、DWL'95ガイドブックに載っていたひとことです。
吉田「私、この曲を聴くと北海道のフンベ山を思い出すなあ。堤防からよく見えたの」
中村「俺ねえ、京都の嵐山を思い出す」(「DWL'95ガイドブック」より)