太陽の指輪(リング)


 
■観測日時:2012年5月21日(月)
■日食の時間:午前6時19分~9時2分
■観測場所:アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>敷地内駐車場の一部
■写真(PC版)はこちらです



2012年5月21日。ついに、この日がやってきました!
ホテルのベッドで目が覚めると同時に、窓の外のお天気を確認。
前日の天気予報通り、曇ってはいたけれど…朝日の方向は、なんとなく明るく見えます。

ホテル予約時のリクエスト通り、 東側の高層階のお部屋にはしていただいたものの…やっぱり、お部屋から観測するのは難しいということで。
チェックイン時に、「金環日食の観察に関して」という案内をいただき、ホテル側で観測用に準備していただいた敷地内駐車場に見に行くことにしました。
午前7時を少し過ぎた頃、観測場所である敷地内駐車場へ向かいます。

駐車場に着いてはみたものの…空一面が曇っていて、全然見えそうにもありません。
雲の切れ間から、少しだけ光が見えている部分を日食グラスで覗いてみても、真っ暗で何も見えませんでした。
「結局、このまま、見られないまま終わっちゃうのかな…」と思ったら、悲しくなってきてしまいます。

…と、周りから急に歓声があがり、「え?」と思って、慌てて日食グラスを覗くと!
雲の切れ間から、太陽の右上の部分が欠けている様子を見ることができました。
すぐにまた雲が動いてしまい、真っ暗になってしまいましたが…もう、数秒でも見れただけで、感動で涙がじわっと出てきます。
その後も、雲が切れた数秒の間に、まるで三日月のような形の美しい太陽を見ることができました。

そして、だんだん雲が厚めになってきてしまい…この後の観測が、絶望的かに思えてきました。
祈るような思いで、雲に隠れてしまった太陽の方向を見つめていると…なんと、雲の中から、美しい“太陽の指輪(リング)”が突然現れたんです!
しかも、日食グラスを通してではなく、肉眼ではっきりとした綺麗な指輪(リング)を見ることができました。

まるで奇跡のような出来事でした。指輪の一部分から光があふれだしていて…あまりの美しさに、言葉を失ってしまいます。
ホントに、物凄く綺麗で、夢のような光景です。こんなにも、美しい指輪を見たのは、生まれて初めてでした。
日食グラスを通すと見えないくらいの明るさだったので、「これなら、写真に撮れるかも」と思い、慌ててカメラを取り出した時には、もう雲に隠れてしまい、見えなくなってしまっていました。

その後も、何度となく、美しい“太陽の指輪(リング)”を肉眼で見ることができ、なんとか写真にも収めることができました。(写真はこちらです)
雲の切れ間から、指輪が現れるたびに、同じ場所で見ていた人達の歓声や拍手が響きます。
ホテルの部屋に戻る途中、感極まってしまい、涙が次へと次へとあふれて止まりませんでした。

無事に“太陽の指輪(リング)”を見ることができて、本当によかったです。
本当に綺麗で、美しくて、涙が出てしまうほどの感動でした。

ほんの数分の出来事でしたが…一生忘れられない日になりました。